大道家さんが残したかったガラス その1 | びいだま舎

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お引き取りしたガラス

大道家さんが残したかったガラス その1

使わないガラスを引き取ってもらえますか?

 ある日InstagramのDMにメッセージが届きました。

「使ってないガラスがあるのですが引き取ってもらえますか?」
送り主は大道さん。(屋号は大道家さん)。私は偶然大道さんが作られた焼き菓子を購入したことがありました。数年前に島根に移住された元自衛官ご夫婦で、お米を作ってお餅などの加工品を販売され、すでに評判だということをその時知り、とても印象に残っていました。

 古民家にお住まいなのですが、納屋に使用していないガラス建具が既に最初から置いてあったのだそうです。そのガラスを奥様が気に入られ、何か使えないかと数年そのまま置いておかれたのですが、いよいよ納屋を片付けるためガラスは諦め、手放すことにしたとのことでした。

本当は残しておきたかった

 そのガラスを気に入っておられ、本当は残しておきたかったという奥様の気持ちを文面から知った私は思いつきました。

「焼き菓子やお餅を載せるお皿を作ろう」と。そして、それをイベントにしよう!

そもそもガラスをお譲りいただいた場合、お礼としてお皿などの小物を作って差し上げます。それを今回、イベント仕立てにしようと思ったのです。

 ガラスをお引き取りに伺う日が来ました。かなり奥まった山間の、素晴らしい風景の中に大道さんがお住まいの古民家はありました。納屋に元々残されていた4枚のガラス建具。昭和40年代に発売され「ささ」と名付けられていたガラスがはまっていました。細かな地模様をベースに透明度の高い葉模様が散らされており、そのコントラストが美しガラスです。残しておいて何かに使いたくなる奥様の気持ちが伝わってきました。 (続く)

この記事の著者

赤尾 容子

1968年生まれ。高校卒業後20年過ごした京都でガラスと出会う。古いものが好きで通っていたアンティークショップで大正昭和初期のステンドグラスの修復やリメイクを依頼され手がけるようになったことがきっかけで古いガラスとの親和性が生まれる。馴染みのガラス屋の倉庫解体に伴い、いわゆる昭和型板ガラスを大量に譲り受けたことが現在の活動のベースとなる。元々古民家で古道具屋をやる夢があり、空き家になった実母の実家を使うべく準備を始めるも遠方のため一旦諦め場所探しをする中、現店舗となる元工場と出会い2025年2月「レトロガラスと古道具|びいだま舎」オープン。

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